ニューサマーオレンジ・日向夏・小夏みかん
~爽やかな酸味と甘くて白い内皮が特徴~
ニューサマーオレンジは1820年に宮崎市で発見された柚子の突然変異種と考えられています。その後宮崎県の特産品「日向夏」となり、高知県では「土佐小夏」「小夏みかん」として、愛媛県や静岡県では「ニューサマーオレンジ」という名称で生産出荷されています。
ニューサマーオレンジは果肉が多く、果汁は酸味が強い印象で、さっぱりとした清々しい味です。そしてこの柑橘の一番の特徴は白皮(アルベド)も一緒に食べられること!外皮と果肉の間の白い内皮に甘味があります。この白皮と果肉を一緒に食べることで、他の柑橘にはない、独特の風味を味わうことができます。
ニューサマーオレンジと丸高農園の物語
ニューサマーオレンジは、伊豆半島の東側で栽培が盛んです。県のHPにも産地は東伊豆町、河津町、伊東市と記載があります。いやいや、西側でも規模は劣りますが生産者がちゃんといます。その生産者のひとつが当農園ですが、しっかりとした出荷をするのは実は30年振りなのです。今からおよそ60年前の昭和30年代初頭に初めてニューサマーの苗木を植え、最盛期には4トンほどの収穫量があり、主に東京の市場や、高級果物店として今でも名高い名店に出荷をしていました。その時代は伊豆半島でも数件の農家さんが先駆的にニューサマーオレンジの栽培を行っていて、南伊豆、下田、東伊豆の農家さんの視察を重ね、これからの時代を担う品目として可能性を見出し植えた品種でした。
しかしながら時は流れ、鳥獣害もひどくなりニューサマーオレンジまでは手が回らなくなってしまい農園を放棄することに…ぽんかんだけはしっかり守ろうとなんとか繋いできて今に至ります。
ニューサマーオレンジのシーズンは4月から6月ですが、4月に収穫しても酸味が強く、できれば5月までは木にならせておきたい。しかしサルは2月から食べ始めて4月にはほとんど残らない状況でした。なんとかニューサマーオレンジも復活させたいと思い、4年の歳月を費やし、ニューサマーの畑の一部を再整備し今シーズン収穫を迎えることができました。(2019年5月現在)




